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久良工務店(くろうこうむてん)TOP > 木について

日本の国土のおよそ7割が森林であるにもかかわらず、木材の自給率は20%程度にしかすぎません。 経済効率上、少しでも安い木材を求めて外材を買いあさった結果です。 結果、手入れされないまま国内の森は放置されて荒れ放題になっています。

木材は適度に乾燥して初めて建築用材としての強度が出ます。 そのため十分な乾燥が必要ですが、現在流通している材料の大半は人工乾燥材です。 短期間のうちに強制的に高温の釜の中で乾燥させられたそれらの木材は、くるいが少ないとされ、 規格化された工業製品となり、住宅の生産の効率化に一役買いました。 しかし、日々木をあつかう大工から見れば、それらの材料は木の性を抜かれたしまった、 いわばミイラのようなもの。 家の耐用年数のことを考えると、積極的に選んで使う材料では決してありません。

木材を桟積みして自然に乾燥するのを待つ方法では、数ヶ月、場合によっては数年の期間がかかります。 昔から普通に行われていたこの自然乾燥は、経済上効率が悪いとされてどんどん減り、 現在、木材市場で自然乾燥材を手に入れることはかなり難しくなってしまいました。

そのような状況の中で国産材で、しかも自然乾燥材で家を建てようとすれば、 自らが山へ出向き、原木購入、製材、自然乾燥、在庫という手順を踏まざるをえません。 最初はわからないことも多く、おっかなびっくりでしたが、何度も足を運んでいるうちに、 今ではその一つ一つの過程が面白く、欠かすことのできないものになりました。

家づくりにおいて主として使うのが地元山口の杉、檜、松です。その中でも特に杉を好んで、良く使います。 花粉症の原因と厄介者扱いされますが、建築材料として杉はとても優秀です。 柱や梁はになるのはもちろん、芯に近い赤みの部分は土台や外壁、床板に、 周辺の白くて節の無い部分は造作材や天井材として使うことができ、杉だけで家一軒を建てることも可能です。 杉は他の木と比べて特に柔らかく、調湿作用に優れていて、そこに住まう人にとっても大変優しい素材です。

ブログ 木の家をつくる~土に還る家づくり から

このあたりの国産材の現状(1) http://kuroukoumuten.blog60.fc2.com/blog-entry-343.html
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