錦見の古家
戦後間もない頃に建てられた一部二階建ての家。娘さん夫婦に自宅を譲り、一人暮らしの奥さんの終の住処として改修しました。付属の農業倉庫と蔵は手壊しで大工が解体。解体で出た蔵の基礎石と大量の土を使って1段高い駐車場を作ったのは洪水時の対策。この辺りは排水が追いつかず、過去何度となく道路が水に浸かっています。 母屋の2階は解体して平屋に減築。入母屋だった屋根は、既存のものより一段高い位置に母屋と棟木を新たに加え切妻屋根にして、軒の出を長くしています。天気予報とにらめっこしながらの気の抜けない作業でした。柱と屋根だけにして間取りは大幅変更。玄関の位置を変え、キッチンも南側の日当たりの良い場所に変更。柱や梁も付け足して構造補強しながら約半年間。 30坪ほどの平屋は一人暮らしの家としては十分な大きさです。古家はとにかく隙間だらけで寒いというイメージ。新たに入れた断熱材のおかげか「〇〇さん、冬寒くないんです。」と言ってもらって一安心しました。(2015年)