通津の家

(設計:久良工務店一級建築士事務所)

海を望む古い住宅地にある、築30年の在来木造住宅の減・増改築です。

定年後の夫婦二人での生活のために大規模な改造をしました。耐震上、構造に問題のあった2階部分は解体撤去し、新たに平屋部分を増築して、そこに夫婦の寝室をつくりました。旧1階部分も大幅に解体して、新たに大黒柱や丸太梁を組み、細切れになっていた部屋を一つにまとめて32畳大の居間を確保しています。
天井は無く、梁組がそのまま見えます。下地と合わせて6センチの厚さの杉の床は夏はべとつかず、冬は素足でも冷たくなく、快適です。

2階部分の解体から墨付け、刻み、棟上げ、竣工まで、ずっと施主さんが二の腕となって手を貸してくれました。私と合わせて1.5馬力、1年半かかって竣工しました。
図面は私が書きました。(2005年)

写真:相原功